愛犬との旅行で気をつけること<準備・マナー編>
愛犬との旅行に行くための準備で、何に気をつけたら、どんなことを準備したら良いのでしょうか。
愛犬と旅行中に、愛犬が原因のトラブルが起きてしまったら、他の旅行者に迷惑をかけてしまったら、せっかくの旅行も楽しくなくなってしまうかもしれません。
今回は旅行の前に行う準備と、旅行先で気をつけるマナーについてまとめていきたいと思います。
1.愛犬との旅行前に準備すること
迷子札・鑑札・狂犬病予防注射済み票

迷子札をつけずにはぐれたら?
飼い主とはぐれた犬は、交通事故、怪我、水難事故、拾い食いでの食中毒やその他のトラブルに遭遇しやすくなります。誰かに保護して飼ってもらえるケースは稀にありますが、たいていの場合、迷い犬を見かけた人は警察署もしくは保健所に連絡を行います。 警察署につれて行かれた犬も数日過ぎれば保健所に引き渡されます。保健所にて一週間ほど保護されますが、期間を過ぎても飼い主がみつからなかった場合、その犬は殺処分されます。 そのようなことを防ぐためにも必ず迷子札、鑑札、狂犬病予防注射済み票を必ず着用させるようにしましょう。普段の生活でも大切な迷子札
旅行中だけでなく、普段の生活の中でも迷子札をつけていない愛犬には是非迷子札の着用をおすすめします。普段の生活の中でも何かの拍子に脱走してしまったり、迷子になってしまう可能性もゼロではありません。 東日本大震災で保護されたペットで、迷子札等をつけていなかったペットが飼い主のもとに帰れたのは保護された数614匹の中でわずか3匹だけだったのに対し、迷子札、鑑札、狂犬病予防注射済み票を着用していたペットは全匹飼い主の元に帰ることができています。 参考:環境省 東日本大震災におけるペットの被災概況 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508c/01.pdf 旅行中は普段と違う様々な出来事が起こります。犬が何かに驚いた拍子に走り出してしまったり、移動中にはぐれてしまったり、震災などの予期せぬ出来事の可能性もない訳ではありませんし、普段できていることが旅行中にできなくなってしまう犬も多くおりますので、万が一に備えて、迷子札・鑑札・狂犬病予防済み票をつけておくと良さそうです。迷子札だけでなく鑑札が大事な理由
また、迷子札ですが、保健所では鑑札がついていない犬に関しては、迷子札がついていても飼い主に連絡する義務はありません。善意で迷子札のみ着用されているだけの犬でも連絡をくれることが多いですが、迷子札と鑑札、両方つけておいた方が確実です。 また、鑑札だけでは、保健所に保護される前に、どなたかに保護していただいた場合に飼い主の特定、連絡を行うことができません。万が一に備えて迷子札、鑑札、両方つけるようにすることをお勧めします。ノミ・ダニの予防、予防接種

宿泊先のチェック

旅行先のチェック一覧

シャンプーとブラッシング
宿泊する施設を汚さないように、他の利用者の方を不快にさせないため、シャンプーとブラッシングをしておきます。シャンプーは前日だと犬が疲れてしまう場合がありますので、3日前を目安に行うと良さそうです。普段のシャンプー後の様子からいつ洗うのか判断すると良いかと思います。旅行先周辺の動物病院の場所の確認と診察日
旅行中、急な怪我や病気に伴い早急に対応するため動物病院の位置と診察日を確認しておきます。 旅行中の怪我で多いのは、普段歩きなれない場所を歩くため、小石や草で足を切ってしまうことや、キャンプやバーベーキューでは釣り針や肉を刺しているくしを謝って飲み込んでしまう、観光地では他の旅行者の落とした食べ物やゴミを謝って飲み込んでしまうなどです。 何かあった時に備えて安心して旅行を楽しむため事前に病院の場所と診察日を確認しておくと良さそうです。犬のしつけ
宿泊先にしつけの状態をお伝えし、宿泊できるかの確認はしますが、良い旅行にするために愛犬のしつけはとても重要です。宿泊先や他の旅行者の方に迷惑をかけてしまい、旅行を楽しめなくなるのはもったいないですし、犬にとっても飼い主さんとの信頼関係がしっかり築けている状態での旅行は楽しい思い出作りにつながります。しっかりとしつけを行なってから行くようにします。必要なしつけ
・トイレのしつけ(決められた場所でできるように教えておきましょう) ・無駄吠えのしつけ(吠えて指示をだされたとき、犬が悪いことをしたと理解できるように、一人でいるときに吠えないようにしつけをしておくことが必要です) ・食事に関するしつけ(人の食事を欲しがる、レストラン等でテーブル上の食べ物を目を離した隙に食べてしまう、などのことがないように教えておく必要があります) ・噛み癖に関するしつけ(家族を噛むことに対してもしつけをする必要があありますが、他の旅行者に襲いかかってしまわないようにしつけておく必要があります) ・拾い食いに関するしつけ(普段の散歩でも必要なしつけと言えますが、旅行中は特に様々な危険なものが落ちているのと、飼い主も犬にずっと注意が向いている訳ではありません。犬の誤飲・誤食による事故を防ぎましょう。) ・留守番のしつけ(宿泊先でずっと共に行動できれば良いですが、そういう訳には中々いきませんので、普段と環境の違う場所でも吠えたり、イタズラしてしまわないようにしつけをしておく必要があります)移動の準備

旅行グッズの準備
愛犬と旅行に行く時、せっかくならおしゃれな愛犬のグッズが欲しいと思い買う、もしくは必要なものが揃っていないので新規に購入することもあるかと思います。グッズを準備したら、当日のみ使用するのではなく、旅行前から使用させて、犬の匂いをつけさせておくと、犬もそのグッズになれてくれるので愛犬のストレスを軽減させることができます。持ち物チェック
愛犬との旅行でどのようなものが必要なのでしょうか。 持ち物チェック □迷子札・鑑札 □予防接種証明書(宿泊先によっては提示しなくて良い場合がありますが、提示がないと宿泊できない場合もありますので事前に確認します) □トイレ用シーツ(宿泊先用・車内用)*多めに持っておくと安心です □トイレ用ビニール袋(宿泊先用・車内用) *多めに持っておくと安心です □消臭スプレー(車内での嘔吐や、トイレ後の始末にあると良いです) □足拭き用ウエットティッシュ(宿泊先に入るときに必要です) □足拭きタオル □リード □食器(宿泊先によっては常備してある場合もあります、食器が変わってしまうとご飯を食べなくなってしまう犬もいますので、愛犬の性格や宿泊先の状態に応じて用意すると良さそうです。) □ドッグフード(宿泊先で出してくれる場合がありますが、食べないこともありますので、食べ慣れているものは持って行くようにしましょう) *ドッグフードの分量を調整したい場合は袋に入れて分けておくと便利です □おやつ(はじめての旅行でうまくできたことがあったら褒めてあげます) □マット・毛布(普段から愛犬が使用している使い慣れたもの) □コーム(外出があるときはノミ取りコームがおすすめです。気づかず付着してしまった場合などに有効です) □掃除用コロコロorテープ(抜け毛をかたづけるのに役にたちます) □抜け毛用ビニール袋(抜け毛を集めるときにそのまま捨てず、ビニールに入れてから捨てるようにします) □布巾(宿泊後の掃除用に持っておくと便利です) □常備薬(何かあった時のために予備ももってくようにします) □服(抜け毛防止・気温調節・ノミダニ防止用です) □雨具(雨天時の移動用) □ゲージ(車内での使用や、宿泊先でゲージがないと宿泊できない場合がありますので事前に確認します。) □歯ブラシ(犬の歯磨きセットは忘れがちです) □タオル(雨に濡れた時や、汚れを落とす時など数枚持って行くと何かと便利です) □水筒・ペットボトル(水をいつでもあげられるように容器を準備します) □保冷剤(夏場・熱中症予防に)2.旅行当日のマナー

3.宿泊施設内で起こり得る可能性のあるトラブル
トイレの失敗
排泄場所を正しい位置でできない場合と、排泄を我慢してしまう場合の二種類が考えられます。 どちらも犬の緊張や不安からくる失敗です。旅行では、犬は普段と違う環境から多かれ少なかれストレスを感じています。この不安や緊張からストレスを感じている場合、自分を落ち着かせようとして排泄してしまうことがあります。また、自分の匂いをつけることで安心しようという目的での排泄行為の場合もあります。 緊張から排泄できなくなるケースもあり、神経質な性格の犬に多いです。 安心した環境づくりをするために、普段愛犬が使っている毛布や絨毯、おもちゃなど、愛犬の匂いのついたものを持って行ってあげると良さそうです。 旅行中にきちんとトイレができた時はたくさん褒めてあげるようにしましょう。宿泊場所の確認不足
宿泊施設の規則の確認不足によるトラブルです。当日チェックインしようとしたら、大型犬の宿泊ができなかった、マーキング防止ベルトがない場合の入館は不可能だった、ベッドで寝かせるつもりだったが、ケージで寝かせることが規則にあった、など。器物破損・騒音
興奮状態になった犬が、物を壊してしまう、吠えることによって迷惑をかけてしまう場合があります。布団を噛みちぎってしまったり、宿泊先の部屋での留守番中に吠えてしまうなどです。普段と違う匂い、環境から興奮してしまう、不安になるなどが原因の場合が多いので、落ち着かせてあげる工夫が必要です。トイレの失敗の項目でも書きましたが、自分の匂いがついているものがあると安心できますので、用意しておくと良さそうです。また、興奮状態になった犬の前で大きな声を出すと、かえってパニックになってしまう場合がありますので、飼い主さんが穏やかに落ち着いていることも大切です。 そのためには普段から犬が飼い主さんをリーダーだと認識している必要がありますので、毎日のしつけを心がけると良さそうです。4.旅行先で起こり得る可能性のあるトラブル
犬の怪我・事故
誤飲誤食による犬の怪我です。特に、普段見かけないものを見ると、犬は口に入れてそれを確認したくなります。また、美味しそうな匂いがしたので、串を食べてしまった、など理由はさまざまですが、普段から食事のしつけと拾い食いのしつけをしておくようにすると良さそうです。 また、夏場だけでなく気温が高くなってきたときに、熱中症により健康を損ねてしまうこともあります。たいていの犬は寒さよりも暑さが苦手な傾向にあります。少し肌寒いくらいの方が犬にとっては過ごしやすいかもしれません。 また、犬は人間と違って地面との距離が近くにあります。夏場ニュースでもよく報道されますが、地面からの太陽の光の照り返しのため人間が感じている気温よりも地面付近の温度の方が夏は熱くなります。 犬が過ごしている場所と人間が感じている場所の気温は同じないことを意識しておくと、犬にとっても快適で楽しい旅行になるかと思います。 また、混雑している場所で徒歩で移動する際に、体の小さい犬は相手に悪気がなく蹴られてしまったり、ぶつかってしまうことがありますので気をつけていてあげる必要がありそうです。5.移動中のトラブル
酔い
犬が車に慣れていないと酔ってしまうことがあります。車に乗せる3時間前には食事を済ませておくようにしたり、こまめな休憩をとるなどの工夫が必要です。また、事前に車に乗る練習をしておくのが良いかと思います。 病院に行く時だけ車に乗る場合、犬が車に乗る=嫌なことをされる場所に行く、と覚えてしまって、車に乗ること自体にストレスを感じてしまい酔いやすくなります。 車でおとなしくしていられたら褒めてもらえる、車に乗ったら公園やドッグランなど楽しい思いができる、車に乗る=楽しいこと、と普段から犬に教えてあげると良さそうです。 車酔いの症状は人間が見過ごしてしまうことがありますが、犬にとって辛いことですので様子をよく見て、酔ってしまったら気分転換させてあげる、窓をあけるなど配慮が必要です。6.まとめ
