拾い食いや歯磨きのしつけはどうやるの?食事に関する犬のしつけ
なぜ食事にしつけが必要なの?食事のしつけってどうやれば良いの?歯周病予防はなぜ必要?歯周病予防はどうやれば良いの?犬の食事のしつけは犬がドッグフードを食べなくなってしまったり、拾い食いをさせないなど、犬の健康を守る為に行います。
1.なぜ食事のしつけが必要なの?
生きるためには毎日の食事がかかせません。人間は今日の昼は何にしようかな、最近和食が続いていたから今日は中華にしようかな、なんて食べ物のメニューを考えない人は少なくないと思います。私たち人間にとってご飯を美味しく食べることは、生活の楽しみのひとつです。 同様に犬にとっても食べることは楽しみのひとつです。食事前の犬の尻尾の振り方を見ると、考える間も無く喜んでいることが伝わってきます。美味しそうにご飯を食べてくれると凄く嬉しいですよね。 でも、もし犬がご飯を食べてくれなかったら?ご飯が原因で病気になってしまったら?その原因には犬の食事のしつけができていないことや、食後のケア不足などが原因であることが多くあります。犬が食事の時間を楽しく過ごすために食事のしつけが大切です。2.犬の食事に関する習慣
飼い犬の食事は人間の生活と隣り合わせです。犬は人間のタイミングで餌が出てきて、人間が与えるものを食べます。人間が食事の内容や時間を上手くコントロールする必要があります。このコントロールが上手くできないとドッグフードを食べなくなってしまったり、食事の内容によっては徐々に健康に影響が蓄積されてしまうこともあります。犬の食事のしつけをするためには主従関係がしっかり築けている必要があります。食習慣と犬の習性
犬はもともと集団で暮らす習性があり、群のリーダーは、下の犬が食べているものを食べたり、一番良い場所で寝ることができるなど、すべてにおいて優先される代わりに、餌の調達や指示、外敵から群のために戦う役割を担います。犬は猫と違い、群れで生き残るために上下関係のはっきりとした関係を作る習性があります。 もちろん、食事はリーダーが最初に手をつけます。その後に下の犬がご飯を食べるルールになっています。普段当たり前だと思っている、人間のタイミングで餌が出てきて、人間が与えるものを食べるという習慣は、犬が人間をリーダーだと認識しているからできることであると言えます。 では、もし犬が人間をリーダーだと思っていなかったら?家の中には犬か人間しかいませんので、当然リーダーは自分(犬)だと思います。

3.食事のしつけ
食事のしつけの基本
食事のしつけや普段の食事のときに、必ず行って欲しいことがあります。 1.飼い主さんの都合に合わせて犬の食事を出すということ 2.飼い主さんが先に食事をしてからご飯をあげる、この2点です。 犬に食事を与えてから人間が食事をしたり、犬にねだれれてから食事をあげると、犬は自分がリーダーだと考えてしまうようになります。それでは食事のしつけをすることができませんので、普段の生活から飼い主さんの都合で動くように心がけます。魔の誘惑鼻ツンツン
犬が何かをねだるときに、吠える場合は、人間側も叱ることが多いのが、うっかり誘惑にかられてしまうのがこの鼻ツンツンです。 背中を向けて座っていると、背中に鼻をくっつけてツンツンされる経験はありませんか?どこでそんな技覚えてきたの?と言いたくなるこの鼻ツンツン。可愛くてつい、かまいたくなります。しかし、主従関係の観点から考えた場合、好ましくありません。 鼻でツンツンするとき犬は「ご飯欲しい」「構って欲しい」「遊んで」などの要求をしてくる場合と、何かを知らせたい場合などに鼻をくっつけてきます。これに毎回答えてしまうと、犬は「鼻をつければ飼い主さんは言うことを聞く=自分の方が偉い」となりかねませんので無視をするようにします。 無視がどうしてもできない場合、伏せやおすわりの指示を出すのも対策のひとつです。食べ物を目の前にしての「待て」のしつけ

食べ物を前にした「待て」をしつけるその理由とは?
1.調理中にいたずらぐい防止 2.食卓の上のものを食べるのを防ぐ 3.拾い食い等誤飲誤食の防止 外に出たときのマナーのためもありますが、人間の料理は塩分が多い傾向にあり犬の健康上にもよくありません。拾い食いなどの誤飲誤食を防ぐためにも、食べ物を前にした「待て」を覚えさせると安心です。 ※普段の「待て」を覚えていない場合は、先に「待て」を教えてから実践してみてください。普通の待てのしつけに関してはまた改めてトピックスを作成いたします。しつけの方法
1.餌を犬に認識させ、犬が届かない高いところに置きます 2.犬がなんとか食べようとしますので、しばらくそのままにします。 3.犬が諦めておとなしくなります。 4.おとなしくなった瞬間に「待て」を言います 5.一秒でもおとなしくしていられたら「よし」を言ってご飯をあげます。 犬が目の前にある餌を食べようと近づくことよりも、飼い主さんの指示に従った方が確実にご飯を食べることができる、と思わせるようにしつけをします。初めから、餌を目の前にして待つことはできません。本人が意図していなくても一秒でも静かにしていられた瞬間があれば餌をあげるようにします。犬が「おとなしくしていた方がご飯が食べられる」と認識できれば、今度は餌を犬が届く距離に置いて待てを実践します。そして徐々に待てる時間を長くしていきます。4.犬の歯周病とは?
毎日の食事を楽しくするためには歯周病ケアも大切です。犬の歯周病はなぜ必要で、どのような方法で歯周病を予防したら良いのでしょうか。歯周病ってどんな病気?

歯周病予防はなぜ必要なの?
1.予防しないと心臓病のリスクが高まる可能性がある
心臓病と歯周病の関連性が証明されている訳ではありませんが、関連性が高いと考える専門家も多くいます。 歯周病が進行すると、出血が起こる、歯の周りの骨が溶かされる等上の項目で書きましたが、こうなると犬の口周辺の血管に歯周病菌が入り込みやすくなります。歯周病菌が口周辺の血液に付着し、その血液が体全体に巡ることを通して心臓や肺、肝臓などに悪影響を及ぼしやすくなると言われています。2.歯周病が引き起こす病気がある
歯周病が進行して歯の周りの骨を溶かしてしまったがために、鼻と口の間に空洞ができてしまい、それが原因で犬の鼻水が止まらなくなってしまう、膿のような鼻水がでてきてししまったり、上顎の歯周病が進行しすぎて目の近くの骨を溶かしてしまい、膿がたまりぶどう膜炎という目の失明を引き起こす可能性もあります。3.食事がとれなくなる
犬の口の中の病気ですので、口の中が出血していたり、歯茎が腫れている、骨が溶かされているとなると犬も痛くて食事ができなくなってしまいます。5.歯周病予防と歯磨きのしつけ

口もとを触られても嫌がらないしつけ
犬に歯磨きをさせるためには事前準備が大事です。犬は、口元を触られるのを嫌がります。これは犬の感覚細胞が体の他部位に比べて多いことや、母犬が子犬が悪いことをした時に鼻の頭を噛みつくことでしつけをすることから、本能的に嫌な気持ちになっていしまうことが多いからであると言われています。 そのため口元は本当は触ってほしくない場所です。 人間は歯周病による病気のリスクや歯磨きの大切さを理解することができますが、犬にしてみればそのようなことを知ることはできませんし、いきなり歯磨きをされれば、飼い主さんがいきなり嫌なことをした!というふうに思われても仕方がないので、しつけなしに歯磨きをすることは愛犬が飼い主さんを嫌がるようになってしまうおそれもあることを理解してしつけに望むようにしましょう。しつけの方法
1.まずは、犬が嫌がらない場所(背中や頭など)を触ります。じっとしていられたら「Good」などの掛け声と共に褒めてあげます。 2.今度口をさわります。このときベタベタさわるのではなく、優しく短時間で触るようにします。おとなしくしていられたら褒めてあげます。もし嫌がってしまったら、叱らずに、また1から繰り返し挑戦します。 3.今度は口唇をめくって歯を触ります。おとなしくしていられたら、褒めてあげます。 4.この調子で、奥歯や下顎、鼻の頭など触れる範囲を増やしていきます このステップを何回か練習します。あまり長々やっていると犬も嫌になってしまうので、一回のしつけは短時間で終わらせます。一回のしつけでできるようになるのは稀ですので、数週間〜数ヶ月の期間行うなど、長い気持ちで練習するようにしていきます。 大人になるほどこのしつけが難しくなりますので、犬ができるだけ幼いころから口元を触られても大丈夫なように慣らしていくようにします。 口元にさわられても嫌がらないようになったら、歯磨きに挑戦です。歯磨きのしつけ.ガーゼ
いきなり歯ブラシを使用しての歯磨きは難易度が高いので、始めは軍手やガーゼを使用した歯磨きをしてみます。 1.まずはガーゼを水やぬるま湯で濡らしてから指にしっかりと巻きつけます。 2.唇をめくって前歯を優しくこすります。最初からゴシゴシ磨こうとすると失敗することがありますので、初めての時は歯を撫でるくらいの気持ちで臨みます。 3.前歯がOKだったら奥歯付近の唇もめくってみて、奥歯の表面を優しくこすります。 できたらしっかりと褒めてあげます。犬が嫌がっても無理やり歯磨きを行ってしまい、犬が飼い主さん自身を嫌がるようになってしまったという声を聞くこともあります。徐々に慣らすこと、無理やり行わないこと、できた後にはしっかり褒めてあげることがとても大切です。 美味しい味のする犬用の歯磨き粉も通販サイト等で購入することができます(※人間用の歯磨き粉は絶対に使わないで下さい)ので、つけてあげると嫌がりにくくなることもあります。ガーゼでの歯磨きに慣れてきたら歯ブラシでの歯磨きに挑戦します。歯磨きのしつけ・歯ブラシ
歯ブラシに慣れさせる
1.まずは歯ブラシに慣れてもらいます。犬は固いものが口に入ることを嫌がりますので、歯ブラシの匂いを嗅がせ、歯ブラシを見てもおとなしくしていられたら褒めてあげます。 2.歯ブラシの存在に警戒心を抱かなくなったら歯ブラシを犬の口にあてます。このときはまだこすらなくて大丈夫です。口元に歯ブラシをあてておとなしくしていられたら褒めてあげます。 3.口に歯ブラシをあてることになれたら、少し歯ブラシでこすります。いきなりゴシゴシと磨くでのではなく、始めは歯に少し擦れたかな?くらいから徐々に慣らしていきます。 4.初めから、ゴシゴシと歯磨きを行うことは難しいので、毎日少しずつ歯をこする範囲を広げていき、徐々に歯磨きに慣らしていくようにします。歯ブラシでの歯磨きも根気よく続け徐々に慣れさせていきます。注意点・キシリトールは絶対に犬に与えないようにして下さい
人間用の歯磨き粉は絶対に使用しないようにして下さい。キシリトールは犬に食べさせてはいけないものの一つです。犬の歯磨きには犬用の歯磨き粉を使用するか、ぬるま湯で行うようにします。キシリトールって何?
カバノキから発見された、スースーとした後味が特徴的な天然の代用甘味料で、人工的に作り出すこともできるものです。また、虫歯予防にも効果があるため、人間用の歯磨き粉などにも多く使用されています。犬がキシリトールを食べるとどうなるの?
低血糖の後、深刻な肝障害が出る可能性が示唆されています。体重10kgに対し1gの摂取で、深刻な低血糖になってしまいうと言われています。キシリトール自体が低血糖を引き起こしているのではなく、キシリトールの摂取により、犬の体ではインスリンが大量に作られます。このインスリンが大量に作られることにより深刻な低血糖を引き起こしてしまいます。歯ブラシのしつけをしている間の歯周病予防
歯磨きができるガムをあげる
歯垢ケアに特化したガムなどの商品がいくつか売られています。ガムだけでは綺麗に仕上がらないこともあるので、歯磨きの補助として使う必要があります。最近では歯磨き専用に開発されたおもちゃもあり、通販サイトで簡単に購入することができます。しつけの工夫
ガーゼが難しい人は軍手で
ガーゼのしつけが難しいときには、軍手で歯磨きをすることもできます。軍手でしたら多少噛まれても自分も怪我をしにくく、ガーゼより使いやすいかもしれません。歯ブラシ・ガーゼに美味しい味をつける
犬の歯磨きは人間のように「歯周ポケットの隅々までピカピカにする」ことが目的なのではなく、歯周病菌と食べかすが合わさってできるヌメヌメした部分を拭き取ることが目的です。だし汁や煮汁などをつけて美味しい味にするとスムーズに歯磨きできる場合があります。犬用の美味しい歯磨き粉も売っていますので犬の好みに合わせて活用しても良さそうです。6.まとめ
